暖房の歴史


人々は寒さから身を続けるため、また生活を一層快適なものにするために古い時代から様々な工夫をしてきました。
そのエネルギーの源となるのは「火」の存在でした。
昔の人々は火を利用する前から、火山や山火事の災害を経験することで火の恐ろしさを知っていたと思われます。
そうしていつからか、その「火」を生きていくために利用するようになりました。
火の役割には人間を寒さから続けるだけでなく夜間の照明や炊事などもあり、暑い地方それでも重要な命綱でした。
それと一気に火は火災、有毒ガスの発生、火傷などの危険を伴うという利便性の裏側をも持ち合わせています。
火を通じて暖を採るため、これらのリスキーを排除し、熱の暖かさだけを効果的に利用しようと工夫してきた経過が、暖房の歴史そのものと言えます。
特に屋内で焚き火をするための場所として特定されたものが「囲炉裏」です。
囲炉裏の問題となる煙の逃げ道を見つけるため、屋根の上には煙出しが設計されました。
どんどん人々は煙を壁の中に通すことを閃き、形となったものが「壁付暖炉」です。
続いて暖房は壁から独立して「ストーブ」といった形になります。
現在ある鉄製ストーブは、何時ぞやイギリスからアメリカに渡った壁付暖炉が改良されて発展したものだと言われています。
その他の暖房方法には、室内に囲炉裏やストーブを置かず、床下で火を炊いたり燃焼排気を床下に回したりする「床下暖房」があります。
中国の「カン」や朝鮮の「オンドル」などが、それに当てはまる。

いろいろな暖房方法

皆さんのご家庭では如何なる暖房機器を使用していますか?
暮らしている地域の気候によっても必要な機能は変わると思いますし、普及している暖房のタイプも様々かと思います。
ここでは、暖房機器には如何なるものがあるのか、いくつか簡単に紹介したいと思います。
●エアコン
一般的に大きく普及している設備で、冷房を兼ねているものがほとんどで一年を通して使われます。
暖房機能を使用した場合、優しい空気が室内の上部にたまりやすいため、足元が冷えることがあります。
●ストーブ・暖炉
インテリア性が厳しく、また炎のゆらぎを観ることでリラックス効果が得られます。
燃焼ガスが室内に排出向かうタイプと、屋外に排出出来るタイプがあります。
●ファンヒーター
温風を起こし、ファンによる対流で部屋を温めます。
石油、ガス、電気によるファンヒーターがありますが、熱を温風に切り替える際、一酸化炭素などの有害もの質を発生させてしまい室内の空気を汚す可能性もあります。
但し有害もの質を屋外に排出するものもあります。
●パネルヒーター
欧米では一般的な暖房機器で、一般的に窓の下など冷気がたまりやすい場所に設置されています。
パネルに温水やオイルを流して暖めるタイプ、遠赤外線を放出するタイプがあります。
●床暖房
インテリアに影響しないため、新しく家を組み上げる人に人気のある暖房です。
ただ立ち上がりに時間を要し、住宅性能によっては部屋をあたためるために他の暖房機器を併用しなければならない場合もあります。

囲炉裏


暖房と聞いて囲炉裏を思い浮かべる人は小さいかもしれません。
但し囲炉裏のある風景に憧れや懐かしさを抱きつく人はたいして多いような気がします。
囲炉裏は簡単に言うと、焚き火を家の中に持ち込んだものであり、最も古臭い暖房と言えます。
現在でも地方まずは使われています。
囲炉裏は暖を採るためだけでなく炊事にも使用され、家族のだんらんはもちろんのこと、大切なお客さまをもてなす場としても重要な役割を果たします。
家の中のどの位置に囲炉裏があるのか、構造はどうなっているのか、いかなる形を通じているのか、などはその家の構造やライフサイクルによって様々です。
燃料に生きるのはシバ、ソダ、薪などです。
家の中での焚き火ですので、炎があまり大きくならないように注意しながら燃料補給を行ない、火力調整のために時に火の位置を変えなければなりません。
燃料の燃焼率は可愛らしく、熱はすべて家の中に放出されるのですが、昔の家では断熱性や気密性に優れておらず、熱の損失がとっても大きいです。
また囲炉裏の側にいる人や火にかけている部分だけが温かく、背中は寒いといった欠点も挙げられます。
囲炉裏では避けることのできない煙の存在も、一酸化炭素やスス、ほこりなど健康上の気掛かりとして挙げられます。
ただし囲炉裏がないことの差し障りはそれ以上の欠点であると考えられます。
囲炉裏はインテリア性も持ち合わせてあり、吊り手の形も魚や花、鳥、船など、その家の趣向が凝らされています。
各家の美意識が、家族の中心となる囲炉裏に秘められていたのですね。

火鉢

かねてから室内用の暖房として使われてきたものの中には「火鉢」もあります。
平安時代の貴族が暖房用として使用し、発達してきた歴史もあるそうです。
火鉢は主に炭火を使います。
そのため煙が出ず、座敷用の暖房として適していました。
ただし暖房効果がちっちゃいという欠点も所持しています。
火鉢には各種タイプがあり、手を焼き上げる程度のかなりコンパクトなものから、暖を採る目的を超えた機能を有するものまであります。
小もの入れの引き出しを塗り付けたり、お酒をお燗する湯缶が垂らしられたりと、備えもいろいろです。
火鉢は冬のお座敷や店先の主役でもあり、ユーザビリティと装飾性を兼ねて各種材質と形状で作られていました。
多いのは陶器か磁器の円形タイプでしたが、その他にも鉄製や真ちゅう製、木製の火鉢がありました。
木製品には内面に銅が張ってあり、桐やケヤキの木が用いられました。
装飾では無地あり絵柄あり、背のおっきいものから少ないものと、それぞれに趣向が凝らされていました。
これに火箸と灰ならし、五徳が付いて一式となります。
時代劇や芝居にも登場する大親分が陣取る長火鉢などはいやに豪華なものです。
専ら道具としてではなく斬新なオマケを塗り付けるあたりは日本人の特質なのかな、と感じます。
火鉢の取り扱いで注意したいのは炭火です。
炭火が真っ赤におこっていれば問題ないのですが、火鉢の中で木炭から炭火をおこすと悪臭を放ったり一酸化炭素を発したりすることもあります。